T.M.様から素晴らしいご感想をいただきましたので、紹介させていただきました。
Laulu-08II にご満足いただけたようで、とても嬉しく存じます。
こちらこそ有難うございます。
ボーカルが少し低く聴こえるのは、真空管アンプなので、低域でのダンピングが悪く、
低域が少し膨らんでいるのかもしれませんね。
ロー上がりだと、実際よりも少し歳をとったボーカルに聴こえるだろうと思います。
ところで、スピーカーの話ではありませんが、
ELEKIT の TU-870 は、私も以前
愛用していた、思い入れのあるアンプです。
コンパクトで、デザインも良いですね。
このアンプは、真空管アンプにしては、音色が少しシャープで冷たく、
温かみと厚みが足りないような印象だったので、
少しばかり改造して使っていましたが、改造後は特に不満らしい不満もなく、
満足できる音質だったと記憶しています。
ごく簡単な改造で、特に需要は無いと思いますが、
参考にしたい奇特な方がいるかもしれないので、
一応
改造した部分を書いておきます。
まず、電源回路のコンデンサー C11 を、200μF
にするのは基本中の基本ですね。
そして、リプルフィルターのC9とC10を、それぞれ 100μF
に増量して、
バイパスコンデンサーのC7とC8を、470μF
に増量して、
カップリングコンデンサーのC3とC4を、0.033μF に増量しています。
これらの部分のコンデンサーの容量の増加は、
リプルの低減と低域の厚みを増すためのものです。
しかし、このようにしても、出力トランスが小さいため、
低域での波形が崩れたり、歪が増えたりなどの弊害も考えられますが、
実際の音楽鑑賞では、特に問題を感じるようなこともなく、
意図したとおりの結果が得られたかなと思います。
このアンプは実家の方にあり、今は手元にないので、やや記憶があいまいですが、
交換したコンデンサーは、サイズ的な理由で(同じ耐圧だと基盤に足が刺さらないので)、
もともとの耐圧よりも、低い耐圧のものを使ったような記憶があります。
カップリングコンデンサーには、一部では有名な、
オイルペーパーコンデンサーの「ビタミンQ」を使いました。
このコンデンサーは、使いはじめのころは、ぼんやりとした冴えない音ですが、
エージングにより、まろやかで官能的な音色に変貌しました。
元々、オイルペーパーコンデンサーは、
カップリングコンデンサーとしては、一般的なフィルムコンデンサーと比べると、
高域特性が悪く、交換することで、アンプの特性が良くなることは考えられませんが、
オリジナルのTU-870が少しシャープで冷たい音ということもあり、
ビタンミンQに換えて、少しばかり高域特性が悪くなったことで、
温かみと厚みが加わり、かえって音色的なバランスが良くなったのかなと想像しています。